バリ島の伝統村を徹底分析!

バリ島の個性のある村をご紹介します!

アパ・カバール、バリ島ナビです!バリ島はビーチ・リゾートとしてリゾート・ステイを楽しみながら、独特の文化や風習に触れることもできるという点で他のビーチ・リゾートと一線を画しています。ビーチ・フロントのリゾート・ホテルから外へ出て、センスの良いショップやモダンなカフェを通り過ぎれば、観光地であってもそこには伝統的なバリの村々が存在し、人々の日常の生活が営まれているのです。

バリの村は「デサ(Desa)」と呼ばれ、もともと昔から村として機能していた慣習村である「デサ・アダット(Desa Adat)」と、行政上新たに分けられた「デサ・ディナス(Desa Dinas)」に分けられます。とは言え、村の神事やそれ以外のほとんどの行事もデサ・アダットで執り行われ、実質デサ・アダットが今でもその機能を続けているのです。

そんなバリの村のしくみについても機会があればいろいろご紹介したいと思いますが、今日はバリの村々をいくつかご紹介していきたいと思いますよ~!

伝統工芸の村

バリ島旅行にいらしたことがある方は、車での移動中に一つお店が見えたと思ったら、行けども行けども同じものばかりが並んでいる光景を何度もご覧になったのでは。バリは観光業、農業以外にも伝統工芸も盛んです。それぞれの村でその村の特産工芸品を作っているのですが、それは元々素材の産地であったり、その昔職人さんたちが集まったことがきっかけで今も引き継がれているという場所も。日常や宗教行事で使うものから、お土産物として人気のものまで、その種類は様々。街の中のステキなショップで見かけたものが、村の溢れかえる品物の中に並んでいて「あ~~!この前見たカワイイ雑貨、ここにもあった~!!」なんてことも。もちろん同じ品物であっても村で買う方が安いし、実際に作業工程を見れたりと、村ならではの楽しみもあるので、時間がある方にはオススメです!

トパティ

バリ島のバティック工房が集まる村として有名な「トパティ」は、元々はジャワの王族や貴族が、ジャワで花開いたバティックにバリ独特の金細工を施すために、バティック職人をバリに送り、現地でバティックを作り始めたことがキッカケとなり、バティックの産地となった村。現在でもジャワ各地のバティック模様を始め、またバリ独特のモチーフのバティックなども作られます。中にはバティックの制作工程を見学できる工房もあり、観光ツアーに組み込まれることもあります。

バトゥブラン

「石(バトゥ)の月(ブラン)」という名のこの村は、石彫の村。南部からウブド方面へ向かう際には必ずこの村を通ります。大通りには左右ビッシリと石像が並び、バリの神様や魔除けのための石像、建物の装飾など様々な石彫が並びます。バリの伝統的なモチーフのものだけではなく、お店の看板や噴水など、モダンなモチーフのものも多く、旅行中にオーダーして日本に送ってもらったりもできます。

チュルク

シルバーの村「チュルク」は、金・銀細工の職人が集まる村。元々は王族の装飾品を作る職人がこの地に集められたのがきっかけとなり、現在でもたくさんのショップや工房が軒を並べています。表通りには大きなショップが並び、小さな脇道を入るとたくさんの職人の工房があります。一昔は「デザインは古臭いし、値段も高い!」と思われていた時期もありましたが、どんどん新しくセンスの良いお店も増えていて、あなどれませんよ~!

マス

寺院や王宮の木彫装飾品を作る村として栄えた村。現在でもその技術は親から子へと受け継がれ、村のあちらこちらから「トントン、カンカン…」と作業をする音が響き渡ります。マスの木彫の特徴は、「プワヤンガン」と呼ばれるワヤン・クリッなどで演じられるラマヤナ物語やマハーバーラタなどをモチーフとした繊細で手の込んだ彫刻。最近では伝統的なモチーフ以外にも様々なテイストの木彫りが並んでいます。また木彫だけではなく、木製家具のショップも多いし雑貨ショップなどもあります。

ボナ

竹細工の職人が集まる村で、ベッドやソファなどの大型の家具などがメインで作られている村。竹はウブド近郊やキンタマーニ、タバナン、ブドゥグルなど様々な場所から集められ、この村で形になります。一時期日本人旅行者に絶大なブームとなったバリのバンブー雑貨は、バリ・テイストだけではなく、どこか懐かしい日本の昔を彷彿とさせるものも。最近では環境に優しいエコな素材として、再注目されています。

テガララン

「木彫の村・マス」とは少し異なった雰囲気のテガラランは、入り組んだ地形に作られたライステラスが、まるで天国への階段の様に美しい、ウブド郊外の観光名所。そしてウブドからライステラスまでの間の村のメイン・ストリートには、色とりどりのバリ雑貨が並ぶことで有名なんです。昔っからの定番のバリネコやキリンの置物などは根強く今も残っていますが、毎年少しづつトレンドが変わり、新しいアイテムが並ぶので要注意!ライステラスの観光ついでに車窓からお気に入りのものを探してみてはいかがでしょう。

昔ながらの美しいバリの村「プンリプラン」


バリの街歩いていると、学校があったり、お寺があったり、そしてオシャレなショップの裏には民家があったりと、観光をしながらでもバリの人々の生活を垣間見ることができます。バリの村や各家庭の配置は、バリ・ヒンドゥー教の方位決めに沿って決められます。といっても観光化が進むバリ島。南部や観光地では、その方位決めに基づいた美しい家々の並びは、どんどん失われているのが現状。そんな昔ながらのバリの村を見ることができるのが、バンリ県にある「プンリプラン村」。この村はインドネシア政府によって1993年に「観光村」に指定された新しく作られた村なのですが、バリの昔ながらの生活や村の雰囲気を守ることを趣旨として、実際に村に人々は住み、生活している「生きた観光村」なのです。

バリ先住民の村「バリ・アガ」

そして最後にご紹介するのが、「バリ・アガ」と呼ばれるバリ島の先住民族の村。現在バリ島ではバリ・ヒンドゥー教を信仰していますが、元を辿るとジャワ島のマジャパヒト王国に辿りつきます。マジャパヒト王国がイスラム教の侵攻から逃れるためにジャワ島からバリ島へやってきたのが、現在のバリ人のルーツ。しかし、それ以前からバリに住んでいる民族もありました。「バリ・アガ」と呼ばれるバリに元々住んでいた人々はアミニズムを信仰し、独特の文化を持ち、マジャパヒト王国がバリに侵攻してきた 際には元々住んでいた場所を離れ、バリのいくつかの場所に居を移し、今も彼らの独特の文化や風習を守りながら生きているのです。それらの村の中でも特に有名な「トゥガナン」と「トゥルニャン」をご紹介しましょう。

トゥガナン

元々はウブド近郊のブドゥル地区に住んでいた先住民族が、マジャパヒット王国の侵攻により、彼らとの交わりを避けるために移り住んできたと言われる「トゥガナン村」。ここは他のバリ・アガの村と比べても、特に独自の文化や風習を守り続けている数少ない村です。またトゥガナン独特の織物「グリンシン」や、アタ雑貨の発祥の地としても有名で、たくさんのバイヤーが訪れる場所でもあります。

トゥルニャン

風葬の村として神秘のベールに包まれているキンタマーニ対岸の村。この村も、独特の文化を持つバリ・アガの村として、人々の注目を集めています。またトゥルニャン村には、外部の人間には絶対に見せることのない「宇宙の中心の神」と呼ばれる石像もあるそうですよ。

バリ島の村をいろいろとご紹介してきましたが、それぞれに特徴がありますよね。ショッピングに訪れる村、昔ながらのバリに思いを馳せることのできる村、そして元々のバリ島を今に伝える村、皆さんも是非、そんなバリの村々を訪れてみてはいかがでしょうか。以上バリ島ナビでした、サンパイ・ジュンパ~!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-05-16

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