5&6月のバリ島 【2013年】

5~6月のバリ島はどうでしょう?

アパカバール?バリ島ナビです。
3月から4月にかけて、バリ島の暦は賑やかでした。サカ暦の新年ニュピ、ウク暦の祭日ガルンガンそしてクニンガンと続いたバリ島祝祭日の日々も、ようやく一段落。5月になると、バリ島に日常の日々が戻ってきます。
暦の上では3月のニュピが雨季明け。この頃から雨も少なくなってきて、バリ島は暑い季節に入ります。雨季と乾季の境目の季節は、雨が降らず太陽がじりじりと照りつける、バリ島らしい快晴の暑い日々が続きます。
乾季になるとオーストラリアから風が吹いて、空気がからりと乾燥してきます。太陽が照っていても空気はさらりとしていて、澄み切った空が気持ちのいい季節になります。朝晩が少しづつ冷え込んでくるのもこの季節。6月になると、そろそろ乾季が始ります。
それでは5月から6月のバリ島、ご紹介してまいりましょう。

バリ島の気候と天気

【気温】
5月 最高33.1℃ 最低24.1℃ 
6月 最高31.4℃ 最低23.5℃ 

【降雨量】
5月  93mm 平均降雨日数8日
6月  53mm 平均降雨日数6日
5月になるとバリ島の「平均降雨日数」もぐっと減り、青い空が広がる日が多くなります。これから乾季に向うバリ島。雨季の間に空にたちこめていた雲も去り、空はどんどん高くなり、気持ちのいい季節がやってきます。
日本から旅行でいらっしゃる方にとってもこの季節は、バリ島と日本の「気温差」があまりない季節。とても過ごしやすいかと思います。
けれどこの季節、けっしてあなどれないのが太陽の陽射しです。日陰に入ればそれでも涼しい風が通り抜けることがあるのでつい、注意を怠りがちになりますが、太陽の陽射しが照りつける時間の外出やビーチスポーツにはみなさんじゅうぶんお気をつけください。バリの人たちは陽射しが強い昼間の時間帯は、外を歩くことさえあまりしません。その時間に、ショッピングや観光などで戸外にいる場合は、日焼け対策はもちろんのこと、熱射病などにもじゅうぶん気をつけて、水分補給と休養をこまめに取るようにして、けして無理をしないようにお過ごしください。
乾季の涼しい風が吹き始めるのは、もうしばらく先。5月から6月のバリ島は、暑い暑い季節になります。

バリ島カレンダー


バリの暦
■2013年5-6月の満月:5月24日、6月23日
■2013年5-6月の新月:5月9日、6月8日

バリ暦11番目の月「サシ・ジイェスタ」は5月9日まで。5月10日か6月8日まではバリ暦12番目の月「サシ・サドハ」となります。6月9日からは、バリ暦13番目の月「サシ・マラ・サドハ」が始まります。

5-6月のインドネシアの祝日
■5月 9日 キリスト受難日
■5月25日 ワイサック(釈迦聖誕祭)
■6月 6日 ムハンマド昇天祭
■5-6月のバリ島の祝日はありません。
■5月1日よりパダンバイのシラユッティ寺院のオダランが始ります。
■5月12日よりウブドのプラ・デサ寺院のオダランが始ります。ウブドメインストリートの中心にあるお寺ですので、街を歩いていてもオダランの雰囲気を感じることができるでしょう。 
■6月26日よりジュンブラナ県、ランブット・シウィ寺院のオダランが始ります。

3月からのニュピ、ガルンガン、クニンガンそれに続くさまざまな寺院でのオダランも一段落し、バリ島に日常が戻ってきました。
インドネシアではこの季節、学校は「年度末」。7月から始る新学期を前に、5月から期末試験が始り6月には学校がお休みになります。この年度末の季節につきものなのが、学生たちの「修学旅行」。
バリ島の学校の修学旅行先として一番人気があるのが、ブドゥグル高原です。高地にあるため1年中涼しく爽やかな気候で、高原野菜や果物の産地として有名なブドゥグル高原。特に苺の産地として知られています。バリ島内の学校の場合は、日帰りでこのブドゥグル高原へ行く、「修学旅行」いうよりは「遠足」といった趣が強い年度末の学校行事ですが、バリ島以外の島からやってくる高校生たちの場合は、これはりっぱな「修学旅行」。
インドネシアの中の観光地としてバリ島の人気は高く、この時期、お隣のジャワ島などからバスを連ねて高校生たちが修学旅行でやってきます。ウルワツやタナロット、ブドゥグルなどの観光地はこの時期こういった修学旅行生たちで賑わいます。この時期バリのあちらこちらの観光地では、世界中からの旅行者に混じって、こんなインドネシアの高校生たちの姿を見かけることも多くなりそうです。
そして、学校が休みになるこの季節の、バリ島の大きなイベントといえば、忘れてはいけないのが、「バリ・アート・フェスティバル」です。デンパサールのアートセンターをメイン会場に行われる、バリ芸能の祭典、バリ・アート・フェスティバル。各県の予選を勝ち抜いてきたグループが一堂に会してその技を競い合います。
今年のバリ・アート・フェスティバルは6月8日(予定)から始ります。毎年初日には、盛大なオープニングパレードが行われ、鮮やかな民族衣装や踊りの衣裳に身を包んだ人々の行列がデンパサール、レノン地区のラヤ・ププタン通り周辺を練り歩きます。バリ・アート・フェスティバルは、芸能の祭典、とは言うものの、会場には食べ物や飲み物、それに洋服やおもちゃなどの屋台も出て、ちょっとした「お祭り」の雰囲気。ガムランやダンスなどの演目だけでなく、絵画や伝統手工芸品などのさまざまな展示、ぐっと庶民的に、お料理やお供え物コンテストなどというイベントも開催されるので、必ずしもバリ芸能ファンならずとも楽しめるようになっています。
もちろんバリ芸能のファンにとっては文字通り垂涎もののこの祭典。バリ島はもちろん、毎年このフェスティバルにはインドネシア各地、それに海外からもたくさんのアーティストが参加します。
バリ・アート・フェスティバルのスケジュールは、直前にならないとなかなか発表されないので、今の時点では詳細をお伝えすることができないのですが、みなさんももし6月から7月の時期にかけてバリ島へいらっしゃるならば、デンパサールのアートセンターで開催されているバリ・アート・フェスティバル、ご覧になってみるのも面白いかと思います。

バリ島知っ得情報!

バリ島を歩いていると、いたるところに石でできた像をみかけます。お寺にも、ホテルの庭にも、レストランや土産物屋の入り口、普通のおうちの入り口にも、時に愛嬌のある、時にちょっと不思議な、時にちょっと迫力がありすぎて怖いような石像があちらこちらに置いてあります。
バリ島は、インドのヒンドゥー教を起源としながらも、この島に昔からあった「祖霊信仰」と結びついた「バリ・ヒンドゥー」という独特の宗教を持っています。この島のあちらこちらに置かれているこれらの石像は、バリ・ヒンドゥーでは人々にとても親しまれ愛され、そして尊敬されているたくさんの神様の姿をかたどったものが多くあります。
今日はその中から、「ガネーシャ」をご紹介したいと思います。
みごとな太鼓腹に、牙を持ち、象の頭、そして4本の手を持つ、シヴァとパールヴァティの子供と言われるこのヒンドゥー教の神様、ガネーシャ。どことなくユーモラスなその姿は愛嬌があって、一度見たらちょっと忘れられません。
ガネーシャは「商業の神」「学問の神」とされ、「障害を取り除く」ちからを持つ、と言われています。
障害を取り除く、ということから、なにか新しい事業を始めるにあたって、ガネーシャに力添えを頼めば災いが取り除かれ財運も向上する、ということで、特に商売をやっているおうちや、お店などでは、このガネーシャをお店の入り口に置いてあるところが多いようです。同じく、知恵、学問の神ということで、学生たちにも人気。なにかを始める最初に、まずガネーシャに祈りを捧げるといろいろなことがうまくゆく、と言われています。
それにしても、そんな「霊験あらたかな」神様が、よりによってなぜ、「象の頭」を持っているんでしょう。これはインドに伝わる神話がいろいろとあるようです。私たち日本人にとって「インドの神様」というのはあんまり身近なものとは言いがたく、いろいろな神様の名前が登場するこれらの神話も、正直あんまりぴんと来るものではないのですが、神話というのは、たとえばギリシャ神話にしても、ガネーシャが登場するインドのヒンドゥー神話にしても、神様はとても「人間くさい」存在。喜怒哀楽が激しくて、欲しいと思ったものは手にいれなければ気がすまなかったり、そのために戦ったり、およそ今の私たちが考える「すべてを超越した神」という存在からはほど遠い存在です。
ガネーシャは、シヴァの妻パールヴァティが気まぐれから自分の「垢」で人形を作り、それがとても気に入ったので魂を吹き込み、息子としたものだそうです。すっかりそれが気に入ったパールヴァティは息子ガネーシャに浴室の番をさせ、自分が入浴している間に誰が来ようとけして中に入れないようにと言いました。ところがそこへ帰ってきたのが夫のシヴァ。シヴァは夫たる自分を中へいれようとしないガネーシャに怒って、その首を切り落としてしまいます。悲しんだのはパールヴァティ。シヴァは、なんでもいいから首を持ってくるようにと家来に言い、家来が象の首を切り落として持ってきたのをガネーシャの胴体につけて生き返らせた、のだそうです。(ちなみにガネーシャの首が象の頭である所以についてのヒンドゥー神話はこのほかにもいくつかあります。)
自分の「垢」で人形を作ったり、怒って首を切り落としたり、かと思えば象の頭をくっつけたり、およそ神様らしくない行動の目立つこんな、ヒンドゥー神話の神様たち。が、すべてを超越した高みにいて、人間を見下ろしている神ではなくて、こんな「人間くさい」神様たちだからこそ、人々は親しみを覚えるのかもしれません。
日本でもガネーシャは、少し以前に「夢をかなえるゾウ」という小説、ドラマなどでちょっと有名になりました。さえないサラリーマンの青年が「自分を変えたい」と強く願うと、ガネーシャが現れ、自分の与える課題をすべて行うならば夢をかなえてくれると言います。喜んだ青年はガネーシャの言うとおりにする、と誓うのですが、ガネーシャから与えられる課題は、「靴を磨く」から始って、「こんなことがなぜ成功につながる?」と思ってしまうような、基本中の基本なことばかり。けれど「なんでこんなことを」と思いながらも青年がその課題をひとつひとつクリアしていくうちに、いつの間にか青年は。。。というサクセスストーリー。「夢をかなえるゾウ」は、「現代のガネーシャ神話」と言えるかもしれません。
インド発祥のガネーシャは、ここバリ島でも、そして日本でも、人々に親しまれる存在。学問、知恵、障害をとりのぞき商売を繁盛させるガネーシャ。見るものをなんとなく安心させる大きな象の姿のこの神様。「夢をかなえるために」バリ島で、ガネーシャグッズをひとつおみやげに購入してお守りにする、なんていうのも、いいかもしれないですよ。
今月は、バリ・ヒンドゥーの神様「ガネーシャ」についてご紹介しました。それではまた、「7月―8月のバリ島」でお目にかかりましょう。サンパイ・ジュンパ~!!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2013-04-24

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