9&10月のバリ島 【2013年】

9~10月のバリ島はどうでしょう?

アパカバール?バリ島ナビです。2013年のバリ島の乾季は、乾季とは思えないような豪雨に見舞われたり、毎日くるくると変わりやすいお天気の日が続き、いつにない荒れ模様の日が続きました。まるで雨季のようなお天気が続いた2013年の乾季。9月から10月にかけてのバリ島は、本当ならばそろそろ乾季が終わり、だんだんと暑さが戻ってくるはずなのですが、乾季とは言えないような乾季のあと、どんな季節になるのかナビにもさっぱりわかりません。とはいえ、この季節。本当ならば乾季と雨季の境目。気温がぐんぐん上昇して、バリらしい暑い毎日がやってきます。雨季にはまだ間があり、雨も降らないので、比較的予定も立てやすい季節です。暑さによる体力の消耗に気をつけて水分補給を忘れないように行動してくださいね。
10月には、210日に一度のバリのお祭り「ガルンガン」がやってきます。バリヒンドゥー教徒にとって大事なこの祭日。竹に椰子の葉や花などで飾りつけをしたペンジョールが家々の前に立ち並び、子供達のバロンが街を練り歩く、ガルンガンならではの風景があちらこちらで見られることでしょう。それでは9月から10月のバリ島、ご紹介してまいります。

バリ島の気候と天気

【気温】
9月     最高31.4℃ 最低22.9℃ 
10月    最高33.6℃ 最低23.7℃ 
【降雨量】
9月      47mm 平均降雨日数 8日
10月     63mm 平均降雨日数12日
前回、「7月―8月のバリ島」で、バリ島に乾季到来!と書いたのですが、今年のバリ島の乾季入り、大幅に遅れました。 6月のはじめに気象庁は「2013年の乾季入りは例年より遅れて、だいたい6月の終わり頃」という予測を発表しました。が、7月になっても降り続く雨!!そうです。2013年の7月は、気持ちのいい乾季、のはずが、ころころとお天気が変わる油断ならない季節となってしまいました。 この「長引く雨」は、インドネシア西部地方海洋部の表面温度が摂氏0.5℃から1℃高めになっているのが原因。このため海水が蒸発して雨雲を作り、その雨雲がインドネシア各地にいまだに雨を降らせているのだそう。 そういうわけで7月は雨が降り続き、8月になってようやく気持ちの良い青空が広がってきましたが、なんとも「雨の多い」乾季となった2013年でした。 
さて、9月から10月にかけてのバリ島は、いつもなら乾季がそろそろ終わりに近づき、暑さが戻ってくる季節。雨季の始まりにはまだもうちょっと間があって、ただひたすら暑い日が続く「乾季と雨季の境目の季節」のはず、なのですが。今年の異常気象、いったいどうなるのか、正直ナビにも予測がつきません。 7月になってもやむことのなかった雨は農作物に影響を与えたようです。7月から8月にかけてバリ島では、野菜の値段がいつもより1割方高くなってしまいました。10月になって陽射しが強く暑くなってくると、いつもならそろそろおいしいトロピカルフルーツが市場に並び始めます。出始めのマンゴーのみずみずしさはこの季節一番の楽しみ!なのですが、今年は雨が多かった乾季のあとで、果物の出来もちょっと心配。今年もおいしいマンゴーが食べられるといいのですが。 なにはともあれ、9月から10月のバリ、気温がぐんぐん上昇して、雨季に向って空気がだんだんしっとりしてくる季節です。今年はどうなるんでしょうか。

バリ島カレンダー

バリの暦■2013年9-10月の満月     : 9月19日、10月19日■2013年9-10月の新月:9月4日、10月4日バリ暦2番目の月「サシ・カロ」は9月4日まで。9月5日から10月4日まではバリ31番目の月「サシ・クティガ」となります。10月5日からは、バリ暦4番目の月「サシ・カパット」が始まります。9-10月のインドネシアの祝日10月15日   イスラム犠牲祭9-10月のバリ島の祝日10月23日 ガルンガン■10月19日からティルタ・エンプル寺院、プラキ寺院のオダランが始ります。 
210日に一度の、バリヒンドゥーの祭日、ガルンガンがやってきます。今年二度目のガルンガンは10月23日の水曜日。前日22日は、ご馳走作りやお供え物作りのラストスパート。夕方には家々の前に真新しいペンジョールが立ち並び、ガルンガンらしい雰囲気に包まれます。「善ダルマが悪アドハルマに勝利したことを象徴する日」とされる、この「ガルンガン」の日。この説明は日本人にはちょっとぴんと来ませんが、このガルンガンには「祖先の霊がこの世に戻ってくる」とも言われます。これはよくわかりますね。そう「お盆」のようなものと考えればいいのです。人々は朝のうちにお寺に詣で、また祖先の霊をお迎えするために家寺にもお供え物を供えて祈りを捧げます。
ガルンガンをはさんで前後三日は、官公庁、学校などはお休みになります。街中のレストランやお店なども、以前はこの三日間をお休みにするところも多かったのですが、最近は夕方から営業したり、ガルンガン当日以外は営業するところも多くなりました。この日はバリの正装に身を包んで接客する店員も多く、いつにも増してあちらでもこちらでも、「バリらしい」雰囲気が味わえます。
ガルンガンから10日後には、クニンガンがやってきますが、この期間は子供達のバロンの行列を街中で見かけることがあります。このバロンの行列は、日本で言えば「獅子舞」のようなもの。ひとつの「縁起物」と考えていいでしょう。呼び止めて、ご祝儀を渡せばその場で演奏と舞いを披露してくれます。このように、ガルンガンからクニンガンにかけてのバリは、「お祭り」モード。心浮き立つような雰囲気に包まれます。

バリ島知っ得情報!

バクソーを、食べたことがありますか?
バリ人が大好きな食べ物のひとつ、バクソー。ローカルのおやつとして根強い人気を誇るこの食べ物。バクソー(Bakso)とは、つみれ団子の入ったスープ。夕方になると、どこからともなくバクソーの屋台がやってきます。
もともとバリでは、日本と違って一日のうち決まった時間に朝、昼、夜と三度のご飯を食べる、という習慣がありません。朝起きると甘いコーヒーとちょっとしたお菓子をつまんで学校や仕事に出かけます。そしてお昼にはまだちょっと早い午前中、ごはんとおかずのちゃんとした食事を取ります。一家の主婦はこの、「朝ごはん兼昼ごはん」のおかずを朝のうちに作ってしまうと、台所にまとめて置いておき、家族は食べたい時にそこからご飯とおかずを取って食べます。でもそれだけだとさすがに夕方になるとお腹が空く。そこへやってくるのが、揚げ豆腐やおかゆ、バクソーなど、屋台の食べ物屋さん。
いろいろな屋台の食べ物屋さんの中でもバリ人が大好きなのが、なんと言ってもバクソー。バクソーという呼び名は、もともとホッケン語からきているといわれます。このことからわかるようにバクソーというのはインドネシアの華僑たちから始った食べ物。台湾やシンガポールにも、このようなつみれ団子を浮かべたさっぱりしたスープがありますが、ルーツはそちらからきているようです。
バクソーは、ミンチにした肉を、タピオカの粉(片栗粉のようなものです)と一緒にこねて作った団子のことを言いますが、屋台のバクソーはこれをスープ仕立てにし、さらにきゃべつ、ビーフン、好みで豆腐、卵、揚げワンタンなどをトッピングします。仕上げには、セロリの葉っぱを刻んだものと、赤たまねぎのスライスをこんがり揚げたものをふりかけ、さらに食べる人のお好みで、サンバル(チリソース)、ケチャップマニス(甘くてどろっとした醤油)などで味付けをします。ここに、ティパットという、もち米で作った団子を入れることもあり、これが入ればボリュームたっぷり。これでもう、しっかり一食分になるんですね。バクソーは、バリの人たちにとって、おやつでもあり、食事でもあるわけなんです。
バクソーの種類はいろいろありますが、もっともポピュラーなのはアヤム、鶏肉のバクソーです。そのほかにもバリで食べられるバクソーとしては、バクソーバビ(豚)、バクソーイカン(魚)、バクソーサピ(牛)などがあります。スーパーマーケットへ行くと、冷凍のバクソーがたくさん売られていますが、その中にはバクソーウダン(海老)、バクソーチュミ(いか)なども。
バクソーを食べたことのない方のために説明しますと、これをイメージするのに一番近いのは、おでんに入っているつみれ団子を想像してみてください。バクソーアヤム(鶏肉のバクソー)、バクソーバビ(豚肉のバクソー)と言っても、屋台のバクソーは鶏や豚の肉などはほとんど入っていなくて、片栗粉のお団子にほのかに肉の味がするような?と言った感じ。でも、このバクソーをスープで煮込んである屋台のバクソー。スープにほんのりダシの味がうつり、バクソーもあつあつ。これをビーフンや生きゃべつの千切りと一緒に口に運べば、なんだか「おでん」のようなほっとする味なんです。バリの人たちはそれだけでは物足りないとばかりに、前述のとおり、サンバルやケチャップマニスを大量に振りかけてパンチの効いた味にしていますが、ナビはいつもそのまま。ほんのりやさしい味わいのスープをおいしくいただいています。ダシのきいたスープは、まさに「おでん」みたい。
バリの人たちに親しまれる屋台のバクソー売りですが、親しまれ愛されているからこそでしょうか、過去に何度かいろいろな「噂」が飛んだこともありました。「ねずみの肉を使っている」とか、「添加物の固まりだ」とか。日本のファストフードチェーンでも、嘘かまことか、そういう噂がどこからともなく出てくることがありますが、バリのバクソー屋台も同じこと。でもそのたびに、いっときはその数が減ったり姿を見せなくなっても、いつか気がつけばまた不死鳥のように蘇り人々がそこに群がっているんです。やっぱりみんなバクソーが大好きなんですね。とはいうものの、こういう屋台の食べ物、添加物は確かにかなり入っているよう。この添加物が発ガン物質を含むということで、インドネシアの食糧庁からたびたび注意が出されています。スーパーマーケットで売られているようなバクソーだと、添加物のチェックが入るようですが、屋台のバクソーの場合はまだまだ食糧庁のチェックも行き届かないところがあるようです。とはいうものの、屋台のバクソー、これほどバリの人たちにとって身近で、慣れ親しんだ食べ物はない、と言っても過言ではないでしょう。
今日も夕方になればあちらこちらに現れる屋台のバクソー売り。この屋台も「縄張り」があるようで、だいたい同じような場所にはいつも決まった人がやってきます。バリの人たちはその中で、お馴染み、お気に入りのバクソー売りを見つけて今日も待ちかねているのです。今月は、バリの夕方の風景にはつきもののバクソー売りをご紹介しました。それではまた、「11月―12月のバリ島」でお会いしましょう。サンパイ・ジュンパ~!!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2013-08-28

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