ホテル トゥグ バリ

Hotel Tugu Bali

閉店・移転、情報の修正などの報告

チャングーに位置するホテル トゥグ バリは海沿いにあり、近隣にはチャングー ビーチ、スミニャック スクエア、Petitenget Templeがあります。近隣の見所にはスミニャック ビーチ もあります。宿泊施設の特長
ホテル トゥグ バリのレストランは、朝食、ランチ、ディナータイムに営業しています。バー / ラウンジで飲み物を楽しめます。ルームサービスをご利用いただけます。レクリエーション設備には、屋外プール、屋内プール、フィットネスセンターなどがあります。

こんにちは、バリ島ナビです。今日はインドネシアのジャワとバリを中心に、世界中から集められたアンティーク家具や建物で作られている「ホテル・トゥグ・バリ」をご紹介します。最近新しいヴィラやホテルはモダンなデザインのものが増えてきていている傾向ですが、正直言ってバリじゃなくてもいいと言うか、そこにいてバリらしさを感じられるのは、きれいなトロピカル・フラワーが咲くガーデンといくつかの置物やインテリア・グッズだけということも。そんなモダンなホテルも機能的で快適ですが、伝統的なその土地独特の建築やインテリアもやっぱりすごく魅力的です。この「ホテル・トゥグ・バリ」、アンティークのコレクターであるインドネシア人オーナーが1960年代から集めはじめたアンティークの建築物などを移築して作られています。ハッキリ言って、もう趣味の世界…いやいや、趣味と言うよりはもはやアンティークの博物館と言えるレベルでコッテコテ!手を抜いているところなんて全く見当たりません。そんなアンティーク全開の雰囲気は、ハッキリと好き嫌いが分かれる、かなり個性の強い空間です。ジャワとバリのアンティークがメインということですが、どちらかと言うと、ジャワの雰囲気の方が強く、ジャワ・アンティーク好きのナビにとっては、「いつか泊ってみたい!」と常々思っているあこがれのホテルなんです。でも、自宅をこのレベルにしたいとは思いませんが(笑)。あくまで現実逃避にです。さぁ、そんな独特の「トゥグ・バリ・ワールド」、さっそく行ってみましょ~!

エントランス

外は晴天の美しい青空が広がっている中、黒の石を敷き詰めた通路は先に進むにつれて暗く見え、静かにたたずむ石造たちが一層静寂さを醸し出しています。ロビーに入ると大きなガルーダ像が正面に。「バレ・アングン」と呼ばれるこの建物は、バリ古来の儀式用の建物をイメージしています。オープン・スタイルになっていて、外のさんさんと輝く日光がかえって中の静けさを強調します。なんだか廃墟に足を踏み入れたような、外の世界と遮断されてしまったような錯覚さえもしてきます。床のテラコッタ・タイルも、太い柱も、全て長い時間を経て初めて出る光沢や重厚感が素人目に見ても十分にわかるくらいに存在をアピールしています。ロビーの至る所にアンティークの品々が配されていて、このスペースだけですでに感動すら感じてきます。

ファンクション&ダイニング・ルーム

「バレ・ストラ」は300年前の崩壊寸前の寺院をジャワから移築した部屋で、プラナカン(インドネシアの華僑)文化とバリ古来の文化融合のシンボルがテーマ。鮮やかな赤いテーブルと壁に、黒の柱とイス。骨董価値の高い品々が飾られたこの空間、…一体ここはどこなんでしょう??部屋の奥には祭壇のようなものもあり、古い獅子舞も飾られています。部屋の入り口には狛犬までいるんですよ。中国の皇帝時代にタイムスリップしたような、まるで映画に出てきそうなこんな空間で食事なんて、しかも寺院の中での食事ですよ。素敵過ぎ~!個人的にはかなり惹かれるお部屋です。

そしてもう一つは「バレ・ププタン」。ププタンとはバリ古来の風習で、その昔戦いに負けた王が、王家一族と家臣などの人々の殉死とともに自決すること。特に有名なのが、19世紀末にオランダがバリに攻め入った際に、王家の人々が美しく着飾った衣装で死を覚悟しながらオランダ軍に向かった「死の行進」。この部屋はそれを追悼する意味が込められているとか。そんなコンセプトのスペースがあるホテルって、間違いなくこのトゥグ・バリ以外ではお目にかかれないですよ!バレ・ストラと同じく、プラナカン文化との融合されたインテリアは、バリの雰囲気も残しつつも、中国テイストが色濃く感じられます。

ライブラリー

初っ端からロビー周りでトゥグ・バリ・パワーに押され気味ですが、中に足を進めると、少し強烈さの抜けた場所もあります。これは「ライブラリー」。美しいガーデンに向かって開かれた窓から入る風が心地よい空間です。昔ジャワに住んでいたお金持ちのオランダ人の邸宅の一室といった趣。

レストラン

そのライブラリーから庭を歩いて行くと、ホテル・レストランの「ワルン・トゥグ」が。ジャワ島にイスラム勢力が入る前、まだマジャパヒット王国だった時代をイメージしています。ここまで昔のキッチンを再現すると、もうテーマパーク並みですよね。奥のキッチンも簡素な作り。薪を使った調理器具などが見えます。

ジャムー・スタンド

レストランを後にして庭を進むと、インドネシアの漢方薬、ジャムーが置いてある東屋が見えてきました。緑のきれいな庭にポツンとあるこの小さなスペースでさえも、手を抜いていません!アンティーク家具に、アンティークな看板、そしてアンティークのトップレス(フタ付きのガラスボトル)。ジャムーの材料が展示されています。滞在のお客様はいつでもジャムーを頼めるということで、ナビも味見がてらお願いしてみました。その昔、美容と健康のために、毎朝手作りのジャムーを買って飲んでいたナビ。決しておいしい味ではありませんが、慣れれば結構平気なんですよ。しかし、通常そんなに大量に飲むものではないこのジャムー、大きなグラスに2種類入れてきてくれました。さ、さすがにこの量は辛い…。だいたいジャムーなんて喉が渇いたからといって日に何度も飲むものじゃないし(汗)。でも、世界にも効果が認められてきているという話のこのジャムー、滞在される時には是非試しに飲んでみてください。

客室情報

それではお部屋のご紹介を。今日は6つのカテゴリーの中から3つのお部屋を見せて頂きました。

■ウォルター・シュピース・パビリオン

自宅のテーマがジャワのコロニアル・スタイルを意識しているナビには、もうメロメロのお部屋。「プリ・ル・メイヨール」というもう1つのカテゴリーと共に、この「トゥグ・バリ」の顔とも言えるお部屋です。バリ絵画に大きな影響を与えたウォルター・シュピース、彼が1924年から過ごしたジャワ島ジョグジャカルタのカンプン・ジョロディプランの家がコンセプト。
塀で囲まれた静かな庭の奥に足を踏み入れると、木をふんだんに使った建物が見えてきます。 塀で囲まれた静かな庭の奥に足を踏み入れると、木をふんだんに使った建物が見えてきます。

塀で囲まれた静かな庭の奥に足を踏み入れると、木をふんだんに使った建物が見えてきます。

広くゆったりとしたリビング・スペースは、薄いモスグリーンの優しい色の壁に、落ち着いたアール・デコ調のアンティーク家具が配されています。自国のスタイルに現地のエッセンスを取り入れたこの絶妙なバランス感にうっとり~。ウォルター・シュピースが実際に使っていたカメラ、彼の絵、そして若い頃の写真や家族に宛てた手紙などが部屋の中に飾られていて、まだ彼の気配さえ感じられそうな気が。
存在感のあるこの豪華なベッドには、ユニークな布を使ったランプとバリのお供え物が置いてあり、スイッチやリモコン類は木製の収納ボックスに収められるようになっています。お供え物一つとっても手を抜かないこのデコレーション、こだわりが伝わってきますよね。テレビにかぶせられた白い布なんて、とってもレトロ!そんなことした事ないのに、なぜか懐かしさがこみあげてくるのはどうしてなんでしょう?
室内ですでにトゥグ・バリ・ワールドに酔いしれてしまいましたが、お庭も負けてはいません。雑誌やガイドブックなどでもよく目にするロマンティックなアウトドア・バス、プランジ・プールなど、どこにいても昔話に入り込んでしまったような気分を味わえます。

■ル・メイヨール・パビリオン

続いてご紹介するのは、「ウォルター・シュピース・パビリオン」と並んで、いやいや、これぞトゥグ・バリの顔とも言える「ル・メイヨール・パビリオン」。ベルギー人画家のル・メイヨールとその妻であるレゴン・ダンスの踊り手ニ・ポロックとの情熱的な愛をテーマにしたお部屋。情熱的な愛というだけあって、まず足を踏み入れたリビング・スペースは控えめながらも赤がアクセント。バリ風の彫刻がふんだんに施されていて、その雰囲気は生前彼が暮らしていた家屋の雰囲気そのもの(現在はル・メイヨール博物館となっています)。それもそのはず、いくつか配置されているオリジナルのもの以外も、ル・メイヨールが雇っていた彫刻師がこの部屋のデコレーションを担当したというオーナーのこだわりよう!
そしてベッド・ルームは、なんと赤と紫のコンビネーション!!完全に他のホテルにはない世界。間違いなく好き嫌いが分かれますね。タイム・スリップしたか昔話に入り込んでしまったかのようなこのベッド・ルーム、もう外に出かけないで、じっくり満喫するしかないでしょう。
リビングとベッド・ルームに渡って設置されている長いバルコニーと海の間にはプランジ・プールと蓮池が(正確にはこのパビリオン自体が蓮池の中に浮かんでいるように建てられています)。蓮池の先には熱帯植物で囲まれた小さなダイニング・スペースもあります。インド洋に落ちる夕日を眺めながら2人っきりのディナー、ル・メイヨールとニ・ポロックの情熱的な愛にあやかってディナー・タイムを楽しむこともできます。

■ドゥダリ・スイート

「トゥグ・バリ」で一番部屋数の多いこの「ドゥダリ・スイート」は全部で9部屋。半屋外のバス・ルームとプランジ・プールのついたこのお部屋は家具はもちろんアンティークで、所々にバリ風のデコレーションがあるものの、それほど骨董的な雰囲気が強くなく、逆に古い家具の温かさや懐かしさを感じる落ち着いた空間です。

客室設備

プール

スパ

「トゥグ・バリ」では敷地内に点々と設置された、主にジャワから移築した化粧室や理髪店などの6つの建物でトラディショナルなトリートメントを体験することができます。ホテルに滞在していなくても、スパだけの利用も可能です。
た~っぷりと「トゥグ・バリ」の魅力をご紹介しましたが、本当に脱帽するくらいに気の抜きようのない完全なる別世界、皆さんにも伝わったでしょうか?ナビは以前ジャワ島マランにあるメガワティ元大統領も宿泊したことがあるという「トゥグ・マラン」にも行きましたが、「トゥグ・バリ」より小ぢんまりとした可愛らしい雰囲気のホテルでした。昨年2008年にはロンボク島にも新ホテルがオープンし、現在ホテルだけで4つ、そしてジャカルタにもレストランがあったりと、各地で違った遊び心とこだわりの空間を楽しませてくれる「トゥグ・ワールド」、また別の機会にご紹介しますね。以上、「トゥグ・バリ」からバリ島ナビでした。

記事登録日:2009-06-05

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2009-06-05

スポット更新日:2019-04-17

利用日
女性 男性