12月のバリ島 【2010年】

12月のバリ島ってどんな月?

アパカバール、バリ島ナビです!今月から、バリ島の今のお天気や、今月の予定、季節ならではのいろいろな風物詩などをご紹介していきます。これからバリ島旅行の予定をお持ちのみなさまの、少しでもお役に立つような「バリならでは」の情報をご案内していきますので、みなさまどうぞよろしくお願いいたします。

バリ島の気候と天気

【気温】 最高33℃ 最低23.5℃
【降雨量】 276mm
【降雨日数】 22日
12月になって、バリ島は本格的な雨季の到来を迎えます。雨季と言ってもバリ島の場合、その期間ずっと雨が降り続けるというものではありません。たいてい朝はからりと気持ちよく晴れて強い日差しが照りつけ、午後に向けてどんどん気温が上昇していきます。そして昼過ぎから突如雲が沸き起こり、空が暗くなったかと思うとスコールがやってきます。1時間か2時間ほどスコールが降ったあとは雨も上がり、暑さも治まり過ごしやすくなります。雨に洗われたあとの風景は、緑の色も濃くすがすがしささえ感じられるんです。また雨季は、本格的な果物の季節。一年中おいしい果物が次から次へと実るバリではありますが、雨季の果物のおいしさは特筆に価します。みなさんもぜひ、この季節バリにいらしたら、とろりとしたマンゴー、さわやかな味わいのマンゴスチン、そして勇気ある方は、果物の女王ドリアン!など、おいしい果物を堪能なさってみてくださいね。
雨季はトロピカル・フルーツのシーズン。

雨季はトロピカル・フルーツのシーズン。

乾季よりフルーツがおいしいですよ~。

乾季よりフルーツがおいしいですよ~。

ドリアンはローカルに大人気!

ドリアンはローカルに大人気!

そして激しいスコールが降ることも。

そして激しいスコールが降ることも。

時にはこんな風に道路が水没したり。

時にはこんな風に道路が水没したり。

でも雨季の雨は長くは続きません。

でも雨季の雨は長くは続きません。

バリ島カレンダー


■12月5日(日) 新月
■12月7日(火) イスラム教元旦、ハリ・プナンパハン
■12月8日(水) ハリ・ラヤ・ガルンガン
■12月9日(木) ハリ・ウマニス・ガルンガン
■12月18日(土) ハリ・ラヤ・クニンガン
■12月20日(月) 満月
■12月25日(土) クリスマス

バリ島には、西暦とは別に独自の暦があり、お寺のお祭りやヒンドゥーの祝日などはこの暦に沿って執り行われます。そしてバリヒンドゥー教徒にとって、なによりも大切な祝日とも言うべき「ガルンガン」と「クニンガン」。210日ごとに巡ってくるこの祝日が、今年2010年は12月8日(ガルンガン)と18日(クニンガン)にやってきます。
12月8日のガルンガンの準備のために、街が活気づいてくるのは12月5日の日曜日くらいからでしょうか。朝の市場は、ガルンガンのお供え物のための買い物をする人で賑わいます。6日の月曜日と、前日7日の火曜日は、なんとなく「街に人が少ないな」と思われるかもしれません。ガルンガンの前のバリ人は、実は大忙し。お供え物の準備からご馳走作りと、やることがたくさん。ですのでいつもは通りに座って日がな一日お喋りしているバリ人も、この日ばかりは家の中で次から次へと用事に追いまくられているのです。前々日遅くとも前日の夕方までには、ペンジョールという竹を椰子の葉で飾りつけたものが家々の前に立てかけられ、いよいよガルンガンの準備完了です。
男性陣はペンジョール作り。

男性陣はペンジョール作り。

パサール(市場)は買い物客で混みあいます。

パサール(市場)は買い物客で混みあいます。

ハレの日の料理ラワールも。

ハレの日の料理ラワールも。

ガルンガン当日、人々は朝からお供え物を持ってお寺へ詣でます。この日は朝から、正装姿のバリ人の姿をあちらこちらで見かけることでしょう。学校や官公庁、銀行などもこの日はお休み。バリ人がやっているローカル向けのワルンや食堂なども軒並み店を閉めてしまいます。観光客相手のお店でも、以前はお休みになってしまいましたが、最近は、午後からオープンするお店も多くみられるようです。それでもガルンガンとクニンガンの時には、お店やレストランの営業時間の変更や、ダンスの定期公演のキャンセルなどが予想されますので、この時期に旅行なさる方は、スケジュールを事前に確認をしておくことをおススメします。
210日に一度巡ってくるガルンガンとクニンガン。バリ人にとっては大切な、そして楽しみなヒンドゥーの祝日。この期間、バリの人たちはどこか浮き立って楽しそうに見えます。島中が、「ハッピー」な気分に包まれるガルンガンとクニンガン。2010年の12月は、まさしくそんな「お祭り気分」でスタートします。

12月のイベント

12月といえば、日本のみなさんにとって気になるイベントはやはり「クリスマス」そして「大晦日」。が、しかし、バリヒンドゥー教徒の島であるバリ島、本来ならば「クリスマス」というものに縁はありません。とは言うものの、もちろんこれだけ世界中から観光客を迎えいれているバリ島。「クリスマス」と無縁でもいられません。街中のレストランやホテルでは、クリスマスイベントを行うところも増えてきました。クリスマスのためのスペシャルディナーやライブ、パーティーなどのイベントは、それぞれのカフェやレストラン、ホテルなどのセンスの見せ所。食べ放題や飲み放題のような企画があったり、ぐっとシックなディナープランだったり、各国各様のゲストの好みに合うようにあらゆるプランが用意されていると言っても過言ではありません。また、多民族国家のインドネシアにはキリスト今日を信仰する人々も多く祝日にもなっているため、毎年クリスマスには他島からクリスマス・ホリデーを過ごすドメスティックの旅行者も多く、クタ周辺では大変な渋滞が起こるのも年末にはお決まりの光景になっています。
クリスチャンは少ないバリ島ですが、それでもクリスマス・ムードはもう感じられます。 クリスチャンは少ないバリ島ですが、それでもクリスマス・ムードはもう感じられます。 クリスチャンは少ないバリ島ですが、それでもクリスマス・ムードはもう感じられます。

クリスチャンは少ないバリ島ですが、それでもクリスマス・ムードはもう感じられます。

大晦日、ニューイヤーズイブも同じこと。本来バリの暦では、新年というのは1月1日ではありません。が、しかし12月31日は、カウントダウンパーティーやライブなど、新年を盛大に迎えたい外国人向けの様々なイベント企画があちこちで行われます。そんなニューイヤーズイブのパーティーの飾り、というんでしょうか。紙でできた、パーティーラッパをバイクに大量に吊るして売り歩く姿が12月になると街のあちこちで見られるようになります。こういうのはバリ人も大好きなんですね。ですから12月31日は、このラッパをプープーと吹いて、バリ島は朝からなんだかとっても賑やかな一日となります。
町ではトランペットと呼ばれる紙のラッパや爆竹が並びます。 町ではトランペットと呼ばれる紙のラッパや爆竹が並びます。 町ではトランペットと呼ばれる紙のラッパや爆竹が並びます。

町ではトランペットと呼ばれる紙のラッパや爆竹が並びます。


さて、ここで旅行者のみなさまに注意点をひとつ。星レベルの高級ホテルの場合、クリスマスや大晦日に宿泊なさる場合、ガラディナーといって、ディナーもしくはホテル独自のパーティーイベントなどへの参加が「義務」づけられることがあります。事前に確認なさった方がいいでしょう。またこういったホテルのプランは、それなりのドレスコードを持つレストランでフルコースに近いディナーがふるまわれる場合もあります。ドレスコードといっても、南の島。堅苦しく考えることはないのですが、リゾートにふさわしい「スマートカジュアル」程度のよそいき服、この季節にはひとつお忘れなくお持ちになると、なにかと重宝することと思います。

バリ島知っ得情報!

みなさん、「ドゥダル」ってご存知ですか?「ドゥダル」とは、「うすばかげろう」のこと。今月は、本格的な雨季の訪れを告げるこの「ドゥダル」についてご紹介しましょう。

夕方、日が沈みかけ、暗くなりかける頃。どこからか現れる羽虫。頼りない羽をひらひらと震わせて街灯に群がるこの羽虫。中には蝋燭の灯に飛び込んで身を焦がして焼け死んでしまうものも。日が沈んだあと、街灯をふと見上げれば、びっくりするほどにこの羽虫が群がっていることがあります。そして街灯の下には、これもびっくりするほどにたくさんの、羽虫の屍骸。。。12月のバリではよく見かける風景です。ある夜突然、こうしてうすばかげろうが大量発生すると、バリ人は「ああ、雨季が来た」と言います。たくさんの羽虫がひらひらと飛んでいるのは、気持ちのいいものではないかもしれませんが、うすばかげろうは噛み付きもしませんし、刺したりもしません。ただひらひら飛んで、死んでいくだけ。そしてこのうすばかげろうが飛ぶ時間は、夕方、日が沈む頃からせいぜい夜の8時くらいまでの間だけ。期間は雨季のはじまりの数日間です。その時期の、一日1-2時間さえ我慢すれば、さぁーっと不思議なほどにいなくなってしまう、うすばかげろう。雨季のはじまりの風物詩です。うすばかげろうは光に集まる、という習性があります。ですからうすばかげろうを避けるには、自分の周りに光を集めなければいいのです。この時期、夜の外出の際にはお部屋の中の電気は必ずすべて消して外出なさることをおススメします。さもなければ帰ってきた時に、どこからか部屋に入り込んだ大量のうすばかげろうの屍骸を、つけておいた街灯のまわりで発見することになるはず。ホテルのお部屋にいる時に、このうすばかげろうの襲来に出会ってしまったら。「光に集まる」といううすばかげろうの習性を利用して、うすばかげろうが集まる「光」を作ってあげましょう。

そこで重宝するのが「ろうそく」です。ロマンティックなキャンドルナイト、と言いたいところなんですが、実際は、うすばかげろうを引き寄せるためのろうそく。バリ人家庭では、うすばかげろうが大量発生した夜は、家の中の明かりは全部消し、テラスに何本かのろうそくをつけて、うすばかげろうがいなくなる時間を暗闇の中で待ちます。ろうそくの灯りに呼び寄せられたうすばかげろうは、どんどんその灯りに飛び込んで、次々と焼け死んでいきます。ちょっとホラー、かもしれませんが。。。今も停電が「日常茶飯事」のバリ島では、ろうそくはある意味一家の「必需品」。スーパーマーケットのろうそく売り場は、いろんな種類のろうそくを売っていて、見ていると楽しくなるくらい。お土産用のきれいなバリのお花をかたどったろうそくなどは、火をつけてしまうのがもったいなくなるような可愛らしさ。「蚊よけの効能付」ろうそく、なんていうものもあります。ゆらゆらとゆれているろうそくの火をじっと見つめていると、不思議に気持ちが落ち着いてきたりしませんか?ろうそくが燃え尽きる頃には、うすばかげろうの襲来の時間も終わっているはず。くれぐれも火の始末、確認はお忘れなく。
スーパーマーケットのろうそく売り場

スーパーマーケットのろうそく売り場

バリの花をかたどったろうそく

バリの花をかたどったろうそく

蚊除けの効能つきろうそく

蚊除けの効能つきろうそく


本格的な雨季を迎える12月のバリ。旅行者の方たちにとって、雨季というのはなかなか予定の立てにくい季節と言えるかもしれません。バリの雨季のスコールは、傘をさしてもまったくそれが意味をなさないほどの激しさ。雨が降ったら潔く外出を諦めて、ホテルに篭るのが実は一番かもしれません。お気に入りの香りのオイルを用意して昼間からゆっくりお風呂タイムもいいですし、この機会に前から読みたかった本をたくさん持っていく、と言うのもいいかもしれません。おいしい果物とろうそくを買い込んで、この季節ならではのバリ島を、どうぞ楽しんでみてください。以上バリ島ナビでした。サンパイ・ジュンパ~!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-12-02

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