バリの麺類といえばナシゴレンと互角の知名度を誇る「ミー・ゴレン」。日本のらーめんにあたる「ミー・クア」という汁麺も実はとってもおいしいんですよ！インドネシアのらーめん事情をご紹介します。
<「MIE」がらーめん屋の目印>
こんにちは！バリ島ナビです。今回はＢ級グルメの代表格インドネシア版らーめんを紹介したいと思います。インドネシア料理で「麺」と言えば、ミーゴレン（インドネシア風焼きそば）が一番有名どころですね。観光客の方はレストランやホテルの朝食など様々な場所で口にする機会は多いと思いますが、ここインドネシアでも日本同様に中国をルーツにする「らーめん専門店」が実はたくさんあるのです。インドネシア語で「麺」は「MIE」と表記、これで「ミー」と読みます。専門店ではたいてい「MIE ○○○」と看板が出ています。
しかし、らーめんと言っても日本のそれとは大きく異なります。まず、サイズひとつとっても日本のらーめんのようにスープたっぷり、大きなどんぶりに出てくるわけではありません。どちらかというと現地の人にとって麺モノは小腹がすいたときにサクッと食べるもののようで、ポーションは小さめ。男性なら２杯はいけそうです。麺は日本のらーめんと似ていますが、スープが小さなお椀に別に出てくるのが基本形で、それが日本と大きく異なる特徴です。スープはクリアタイプで、それぞれのお好みで麺にぶっかけてスープ麺として食べたり、麺自体に味がからめてあるので、麺とスープを別々に食べてもOK。そして、具・・・日本のらーめんの基本の具は、豚チャーシュー、のり、ゆで卵、ほうれん草といったところでしょうか。こちらでは、肉は鶏肉のそぼろに近いタイプ、それに青菜、マッシュルームが基本。もう少しアップグレードすると付け合わせのスープに牛肉団子、ワンタンの具が追加投入され、具が多いと料金もアップします。名称も「鶏・マッシュルーム・ワンタン麺」といった具合に「ミー」＋具材の名前がそのメニューの名称で、名称が長ければ長いほど、具だくさんというわけ。また「ミー・ＸＸ（店名）・スペシャル」という名前の麺を頼むと以上の具材が一通り入っている豪華版なのが通常です。豪華といっても所詮Ｂ級グルメ。スペシャル版をオーダーしても200円前後なので、初体験ならば、まずはそこから攻めるのがよいでしょう。
さて、ウンチクはここまでにして、今回は在住者なら誰でも知っている有名店とナビがおススメする計5店舗をご紹介します。元来らーめんは中国から来たものだけに、中国料理店が多いクタ南部のトゥバンが、バリのらーめん激戦区。5軒中4軒はトゥバンエリア内、それぞれが車で2－3分のエリアに密集しています。
MIE 88 (ミー・ドゥラパン・ドゥラパン)
ここはバリのらーめん屋では超有名店と言えるでしょう。トゥバンの他にもクタ、デンパサールにも支店があります。
あくまでも、Ｂ級グルメですので店内はこじんまり。もちろんエアコンはありません。この店の特徴は「ミー」という看板を掲げながらも、実は麺以外の中華系メニューも豊富で、麺に何か1品追加するのには、もってこいの魅力的なメニューが揃っています。ここのナシゴレンファンも多いようです。有名店だけに観光客も多く来店するので、日本人が行くとスタッフは日本語メニューを出してくれます。インドネシア語が分からないツーリストの方も指差しでオーダー可能なので初心者も安心ですね。
＜麺とスープが分けられて出されます。奥のお椀の中にあるのはサービスの浅漬け>
今回は2品ご紹介。まずは店名の付いた「
ミー・スペシャル８８」。
麺のトッピングは鶏肉、青菜、マッシュルームにねぎが少々。スープはスペシャルだけに、ワンタンと肉団子入り。ナビの感想としてはここの店のスープの味がかなり薄いので、麺にスープぶっかけスタイルで頂くのが正しいと思われます。
ナビがご紹介するもう一品は、「ミー・シーフード・クア（シーフードスープ麺）」。日本のスープ入りラーメンが恋しい時にオーダーしてしまう一品。
場所はラヤ・トゥバン通りからクディリ通りに入ってすぐ。ホテル・アストンイン・トゥバンの並びにあります。
トゥバン店 住所 Jl. Kediri No.84 / Tel 0361-750737 / Open 8:00-22:00
クタ店 住所 Jl. Patih Jelatik No.1 / Tel 0361-761716
デンパサール店 住所 Jl. Sumatera 44A / Tel 0361-222604
＜トゥバン店の地図＞
FURAMA(フラマ)
空港に近くバリの中華料理店で最も人気の店のひとつ。バリのリピーターや在住者御用達の店です。店内は明るく清潔かつ、エアコンもきっちり効いています。しかも朝10時から深夜3時まで営業。日本語メニューもきっちりしています。
中華料理メインの店だけに、皆さん大勢で来ることが多いこの店で、麺メニューは皆さんノーマークな方がほとんどのはず。確かにらーめんメニューはごく限られていますが、ナビがここでおすすめするのはトムヤムシーフードのクエティアウ麺。
クエティアウは、ベトナムのフォーと同じ米麺で半透明の平打ち麺。ミーゴレンとしても調理可能ですが、スープ麺にするとつるっとしたのどごしがおいしい。トムヤムクンのすっぱ＆辛さと激しくマッチします。エアコンが効いた店内での心地良く熱々麺を楽しみことができる貴重な店です。
場所はラヤ・トゥバン通りの空港に続く道の手前、右手にあります。大きなエビの看板が目印。タクシーの運転手にも知名度は高いのでアクセスは難しくないでしょう。
住所 Jl. Raya Tuban, 52B, Tuban
Tel 0361-761196
Open 10:00 – 3:00
www.furamabali.com
TIP TOP(ティップ・トップ ヌードルハウス）
上記でご紹介した「フラマ」の2軒隣りにあるヌードル専門店。店内はエアコンがきいていますが、6テーブルほどのとてもこじんまりしたお店なので日本のらーめん屋と同様、「食べたらすぐでなくちゃ」的雰囲気のお店です。日曜のお昼時などには、度々満席になったりします。こちらは早朝6:30から夜まで営業しているので、「朝食から麺が食べたい」という真の麺フリークには嬉しい存在です。
こんな小さな店ながら意外にも、きっちりとした日本語メニューも完備しています。ヌードル専門店だけあって、麺の種類も豊富で、通常の小麦麺、ビーフン、米麺と充実していて麺だけで20種類上のチョイスがあります。
イスラム国家のインドネシアにありながらこちらでは豚チャーシュー麺など、豚の具材のトッピングが楽しめるのも特徴です。ということで今回はチャーシューメンをオーダーしてみました。
<チャーシュー・・・小さいっ！＞
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<おきまりのスープ別＞
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<頂きまーす＞
が、ちょっと思ったのと違う感じのチャーシューが出てまいりました。ここはインドネシアのらーめんということで日本とネーミングは同じでもやっぱり違うのですね。ま、Rp16.000(約160円)なのでしょうがないか。
＜具の種類が豊富なコンビーネーション麺＞
他店に比べてやや太めの麺が特徴ですが、こちらの麺のクオリティーはなかなかGOOD!久々に来店したナビですが、またTip Topの虜になりそうです・・・というか、なってしまって、2日後に再来店。一番高くて一番具材が豊富な「
ミーコンビナシ」Rp180.000をオーダー。トッピングは青菜、鶏肉、豚肉、マッシュルームにワンタン入りスープ。麺にしっかり味がついていて、日本の油麺に通じるものが・・。麺があまりにおいしいのでスープと麺は別々に頂きました。
麺専門店だけにこちらのお店はおかずの種類が少ないのですが、「フラマ」のメニューをここでオーダーして食べることも可能です。お支払もこちらで精算が可能です。
住所 Jl. Raya Tuban, 52F, Tuban
Tel 0361-8063388
Open 6:30 – 22:00
WARUNG NAMBA（ワルン・ナンバ）
麺専門店プラス軽いおつまみをオーダーできるこの店は他店に比べると歴史が浅いだけに観光客には、まだほとんど知られていない店。しかし、その他店とは一線を画すメニューとクオリティーにナビは最近すっかり気に入っている店なのです。
<シンプルな店内＞
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＜メニューはすべてインドネシア語表記ですが、写真付なので指差しでオーダー可能＞
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オーソドックスなインドネシア流らーめんメニューもありますが、ナビがこちらの店でおすすめのらーめんは「ミー・アヤム・タオチョ」。タオチョはインドネシア風の味噌。大豆を発酵させたペースト状のもので日本の味噌に限りなく近い食品。つまりインドネシア風味噌ラーメン。他店では見かけたことがない珍しい一品なのです。具は鶏、青菜にみそらーめんにマッチするコーンともやしのトッピングなのも珍しいです。ただしここはインドネシアらーめん店、麺に味噌風味がからめてあり、やっぱりスープは分けてサーブされます。ここのスープは味もしっかりした味なので、味噌フレイバーを楽しみたいナビとしてはここは麺にスープをぶっかけせず分けて頂くスタイルをおススメします。
＜コーン入り麺はかなりレア＞
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＜スープもおいしく頂けます＞
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さらにここでは小ぶりならーめんに追加するにはもってこいの餃子メニューがあるものポイント高し！やっぱりらーめんの友は餃子なり。ちなみに餃子は焼き餃子と水餃子があります。
＜ぷりぷりの水餃子＞
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<タオチョはスープはかけずに麺は麺で楽しみたい>
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場所は「MIE 88」と同じクディリ通り、スーパーマーケット「ペート」からビーチ方向に50M程向かった左手。
住所 Jl. Kediri, No. 25, Tuban
Tel 0361-8510042
Open 11:00-22:00
MIE BANDUNG(ミー・バンドゥン)
<かなーり、アジアな雰囲気かもしだしております＞
こちらは唯一、地元民の町デンパサールにあるらーめん屋。観光スポットからは少し遠いけれど、ユニークかつ、かなりおいしい麺にありつける店なのでご紹介したいと思います。
＜一見普通なミーですが・・＞
ナビが今回、ご紹介したいのは「
ミー・アヤム・ヒジャウ・コンプリット・ジャムール」。この店のスペシャルメニューで一番具材が入っているメニュー。具は鶏肉、青菜、マッシュルームにこれまたレアなしゃきしゃきもやしのトッピング。スープは肉団子とワンタンと豪華。（2009年5月現在でRp19.000、現在のレートで200円以下）
この特徴なのがなんと緑の麺！
一見、気持ち悪いですが、この麺、麺自体がかなりおしいいです。この緑は青菜を練りこんだもので、のどごしも軽くさっぱり、さらにスープのレベルも高いです、ということで見た目は冴えないというか、かなりアジア的な小汚い雰囲気の店ですが、地元の人がひっきりなしに訪れる麺専門店なのです。場所はトゥクマール通り、イマンボンジョール通りにほど近いナシ・ウドゥックという店の隣りです。
住所 Jl. Teuku Umar
Tel ：なし
Open 09:00-03:00
Ｂ級グルメファンの皆さん、麺フリークのみなさん、是非、バリに来た際にはお試しあれ！
以上、バリ島ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット（お店）の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日：2009-07-22
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