あなたが決める!バリ島うまいもん選手権~ウブドのナシ・チャンプル編~

「ナシ・ゴレン」「ミー・ゴレン」を卒業したあとにはまる食べ物はなにか。それはズバリ、「ナシ・チャンプル」です!!「ウブドのワルンでいただくナシ・チャンプル」、ばっちり、ご紹介いたしましょ~!

こんにちは、バリ島ナビです。今日は「ウブドで味わうナシ・チャンプル」を皆様にご紹介したいと思います。はじめてバリ島を訪れた旅行者のみなさんが最初に口にするもの、それは多分「ナシ・ゴレン」「ミー・ゴレン」でしょう。日本人にとってなじみの深い炒飯と焼きそば。バリ島のナシ・ゴレンとミー・ゴレンはほんのりエスニック風味でぴりっと辛くて、やみつきになってそればかりリピートしてしまったという方も少なくないのではと思います。しかし、何度かバリを訪れるようになった旅行者のみなさんが、この「ナシ・ゴレン」「ミー・ゴレン」を卒業したあとにはまる食べ物はなにか。それはズバリ、「ナシ・チャンプル」ではないでしょうか。そして、実は「ナシ・チャンプル」にこそ「ナシ・ゴレン」「ミー・ゴレン」では味わうことができない、バリの料理の深いエッセンス、真髄が詰まっている、と言っても過言ではない。ナビはそう思います。
「ナシ・チャンプル」、それは「白いご飯とおかずの盛り合わせ」です。おかずに決まりはなくて、つまり「ナシ・チャンプル」と一言で言っても店によっても違うし、同じ店でも日によって違ったりする。つまり毎日ナシ・チャンプルを注文しても、毎日違う料理を味わうことができる。ナシ・チャンプルとは言ってみれば「日替わり定食」。そしてバリの人たちの日常食はほぼ100%毎日「ナシ・チャンプル」。バリの人たちに一番愛されているメニュー。試しに友達になったバリ人に「おいしいナシ・チャンプルのワルンを教えて」と尋ねてみてください。誰もがすごい勢いで自分のおススメのワルン、そこのナシ・チャンプルの何がどんなにおいしいか、夢中になって教えてくれるでしょう。こんなにもバリ人に愛されているナシ・チャンプル。今日は「ウブドのワルンでいただくナシ・チャンプル」ばっちりご紹介いたしましょう。それではまいります、「あなたが決める!バリ島うまいもん選手権~ウブドのナシ・チャンプル編~」。

サンギンガン「MM(makan makan)」

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まずはワルン初心者、もしくはワルン未体験者でもあまり抵抗なく入ることができるお店をご紹介しましょう。サンギンガンのビンタンスーパーマーケットの駐車場横にある「MM(makan makan)」。というお店です。ここは、いろんなバリのお惣菜をケースの中に並べてあって、好みでおかずを選ぶことができます。おなじみのミー・ゴレンやアヤム・ゴレン、サテ・アヤム、ルンピアなどの他にも、とうもろこしのかきあげ、インドネシア風じゃがいものコロッケ、ピンダンという揚げたいわしのチリソースあえ、なすやいんげん、珍しいところではゴーヤなどの野菜料理などなど、種類豊富なお惣菜がケースの中に並んでいます。ここではどれでも好きなおかずを選んで自分だけのナシ・チャンプルを作れるんです。「今日はしっかり食べたいな」と思ったらお肉中心のおかず、「最近野菜不足だな」と思ったら野菜中心のおかず、といったように「自分でおかずを選べる」というのはちょっと嬉しいですね。「決められない」という人にはおまかせのナシ・チャンプルもあります。内容は白いご飯、茹で野菜のココナッツフレーク風味あえもの、テンペと豆腐のカレー風味、そして鶏肉の煮込み。ビンタンスーパーマーケットの駐車場横という立地柄、お買い物に来たついでに立ち寄る欧米人、奥様がお買い物の間にここで時間をつぶしているらしき男性の姿なども目立ちます。お店にいるお客様がローカルばかりだとちょっと躊躇してしまう、という「ワルン初体験」の人でも、これなら比較的抵抗もなく入りやすい。ワルン初心者には挑戦しやすいお店と言えるでしょう。

アンドン「ワルン・チャンドラ」

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さて、ウブドで一番大きなスーパーマーケット「デルタデワタ」の先、アンドンに最近注目を集めているワルンがあります。毎週火曜日、ヤマサリ舞踊団が定期公演を行っている「アンドン・ヤマサリ・ステージ」。この一角にあるのが、「チャンドラ」というワルンです。朝の8時から開店するこのワルンはいつ行っても、ローカルのバリ人でいっぱい。在住と思しき外国人の姿も目立ちます。ご飯を食べる人、ブンクスを注文する人の中には、職場のお昼ご飯を買いに来たのか、ひとりで5個、10個とお持ち帰りする人も。お店のイブはひっきりなしに手を動かして、いつも忙しそう。大繁盛のワルンです。「チャンドラ」のナシ・チャンプルの内容は、とろとろに煮込まれた鶏肉の煮込み、豚肉の醤油煮込み、煮玉子、テンペ、茹で野菜のあえもの、そしてサテ。肉の煮込み料理はエスニックテイストとはいえ、基本的に「醤油味煮込み」なので、日本人にもかなり馴染みやすい味といえます。ここのナシ・チャンプルはお肉のおかずが多くてボリュームがあるので、食べ終わるとかなりの満足感が。こんなところが地元のバリ人に人気なのかもしれませんね。

トゥブサヨ「ワルン・ニョマン・ダナ」

次にご紹介するワルン「ニョマン・ダナ」。「ワルン・マデ」がある駐車場の奥の一角にあり、通りに面していないので、少しわかりにくいのですが、その分静かでのんびりしていて、お店の窓からはウブドらしい田んぼの景色も楽しめる、ちょっとした「ライスフィールドビュー」のワルンで日本人にも人気だったのですが、現在はトゥブサヨに移転しています。こちらのナシ・チャンプルは、一言で言って「バリの家庭料理」そのもの。特別なお料理ではないのですが、ひとつひとつがとっても丁寧に作られた、「バリのお母さんの味」です。アヤムサンバルマタという、鶏肉を炭火で焼いたものを細かく裂き、サンバルマタ(赤たまねぎ、にんにく、唐辛子、ココナッツオイルを使ったバリの辛いソース)であえた料理が特に人気。ココナッツオイルのほんのり甘い香りがふわっと鼻に抜けるサンバルマタが白いご飯にぴったりで、これだけをおかわりしたくなってしまうおいしさなんです。この、アヤム・サンバルマタのほかに、野菜料理、とうもろこしのかきあげ、エビのからあげ、ミー・ゴレン、テンペなどが載った普通のナシ・チャンプルのほかに、「スペシャル」のナシ・チャンプルもあります。「スペシャル」になるとさらにおかずの量が増え、白いご飯が見えなくなってしまうくらい、おかずが山盛りの「豪華版ナシチャンプル」に! 優しい味付けのお母さんの味、それが「ワルン・ニョマン・ダナ」のナシ・チャンプルです。

プンゴセカン「ワルン・パッ・セダン」

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プンゴセカンの人気ワルンといえば、これをはずすわけにはいきません。「ワルン・パッ・セダン」。「ここのナシ・チャンプルがウブドで一番おいしい!」という在住日本人にもファンが多い人気ワルン。「ワルン・パッ・セダン」のナシチャンプールは「ナシ・アヤム」、鶏肉主体のナシ・チャンプル。アヤムトゥトゥという鶏肉の蒸し焼き、鶏の内臓の煮込み、サテリリッという鶏肉のつくねのサテ、野菜、煮玉子が入っています。ここのお料理が他のワルンときわめて違っているのはその味付け。ちょっと「甘め」の味付けなんです。けれど食べ終わると口の中はほどよくホットに辛い。でもその辛さは、唐辛子の辛さではなくて、香辛料の辛さ。唐辛子をたくさん使って舌がしびれて味がわからなくなるような強烈な辛さではなく、胡椒をはじめとする香辛料がブレンドされた爽やかな辛さです。これがなんとも、「日本人の口に合う」ナシ・チャンプルになっているんですね。じっくりと蒸し焼きにされた鶏肉は、お皿に盛り付ける前から骨から身が、ほろりとはがれる柔らかさ。もうひとつ、特筆すべきはここのサテリリッ、鶏肉のつくねのサテのおいしさ!!午後になるとこのサテが売り切れてしまうことも多いので、できるだけお昼までに行くことをおススメします。お店の名前からもわかるように、ここは「セダンおじさん(パッ・セダン)」のワルン。奥さんと一緒に店の奥で料理を盛り付けるセダンおじさんは、一見無愛想に見えますが、気のいいおじさんです。声をかけると大きなからだでにっこり笑ってくれるでしょう。

タガス「ワルン・トゥガス」

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最後にご紹介するのは「ワルン・トゥガス」。ウブドからプリアタン方面へ抜けて、マス村へ向かう途中の街道沿いにある老舗ワルンです。「ワルン・トゥガス」のお料理の特徴は、「素材の味をいかしたあっさりした味付け」。辛過ぎず、肉や野菜そのものの味がいきるように調理されたおかずは、どれも実に上品な味わい。揚げ物や、味のしっかりした煮込み料理主体のバリのワルンのナシ・チャンプルの中にあって、ここ、「ワルン・トゥガス」のナシ・チャンプルの「あっさりした味わい」を好む人は意外と多いんです。店内のガラスケースにはさまざまなおかずが並んでいますが、特に指定しなければ、豚肉、鶏肉、野菜を盛り合わせたナシチャンプルをお店の人が作ってくれます。バリではお祭りや儀式の時に必ず作るラワール(野菜の和え物)。その中でも「生血」を使って作るラワール・メラ(赤いラワール)は、旅行者はなかなか味わうことができない究極のバリ料理なのですが、「ワルン・トゥガス」では、午前中にいけばこのラワールメラがおかずの中に入っていることも!生血を使わないラワール・プティ(白いラワール)と比べて、殺菌のためにも実にたくさんのスパイスを使って作るラワールメラ。そのなんとも刺激的でエキゾチックな味わいは、一度食べたらやみつきになること間違いなしです。バリ人家庭では普段なかなか作れない本格的なバリの味を味わいたければ迷わず「ワルン・トゥガス」をおススメします。

みなさん、いかがでしたか。ウブドで、おいしいナシ・チャンプルを味わえるワルン、ご紹介いたしました。あらためて思いますが、一言で「ナシ・チャンプル」と言っても、お店によってこれだけ違うもの。お母さんの味のナチシャンプルから、家庭ではなかなか出せない味のナシ・チャンプル、味つけがしっかりしたパンチの効いたナシ・チャンプルから、あっさり味のナシ・チャンプルまで。もちろんここにご紹介した以外でも、ウブドにはほんとうにたくさんのワルンがあって、ワルンの数だけナシ・チャンプルがあるんです。
かくいうナビも、バリ旅行リピーターとなること数回目で、最初はおそるおそる入ったローカル・ワルン。そこでお店のおばさんに、「食べてみるかい?」と、その場で作った魚のサテを差し出され、こわごわ一口食べてみて、その辛さ、辛さの奥の深い味わい、そしておばさんの笑顔、そんなものが一気に押し寄せてきて、すっかりやられてしまった思い出があります。それからは道を歩いていても、「ワルン」とあるとどうにもこうにも入ってみたくてたまらない。さっきナシ・チャンプル食べたばっかりだというのに、あーん、だって、ここのナシ・チャンプルもこんなにおいしそう!!あ、そこのナシ・チャンプル、ここのナシ・チャンプル、あっちにもナシ・チャンプルがあった!と、それこそ毎日毎日ナシ・チャンプルばかり食べ歩いた時期もありました。

さて、ここでひとつだけ注意点。たいていのワルンでは、ナシ・チャンプルのおかずは朝作って、そのまま店に並べ、売り切れたらおしまい、というスタイルを取っています。人気のあるお店は一日に何度かおかずを料理する場合もありますが、それにしてもできあがったおかずはそのまま店頭に並べて置くのが普通です。バリの暑さの中で外に出しっぱなしのおかずを食べても大丈夫だろうか、と心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。たいていのバリの料理は、煮込んだり油で揚げたりして、傷まないようにしっかり調理されていますし、香辛料の働きもあって、料理したものがそんなに早く傷む心配はないのですが、でも、できるだけ夕方遅くよりは午前中、できてからあまり時間がたたないうちにいただく方がいいでしょう。ワルンでのお食事はできるだけ「昼間」をおススメします。夕方になると人気のおかずは売れ切れちゃっている場合もありますからなおさら。

バリリピーターが誰でも一度ははまる「ナシ・チャンプル」の魅力。「あなたが決める!バリ島うまいもん選手権~ウブドのナシ・チャンプル編~」。いかがでしたか?「どうぞあなたも、ウブドでお気に入りのワルンのナシ・チャンプル、見つけてみてください。あー、なんだかナビもナシ・チャンプルが食べたくなってきちゃいました。今日はどこのワルンへ行こうかなあ・・・以上、バリ島ナビでした。

その他情報

*掲載情報を修正しました。<2017.07.21>

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-08-27

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