バリ・スイーツ☆特集

暑い常夏の島の、甘~い「お三時」。バリ島のお菓子特集!

こんにちは、バリ島ナビです。世界中、どこの国にも、必ずある「三時のおやつタイム」。実際に午後三時に戴くとは限りませんが、バリの人たちも食事と食事の間に、お菓子をよく食べます。

熱帯気候の東南アジアでは、辛いものは辛く、甘いものはとことん甘い、という、味のはっきりした食生活。飲み物も必ず甘くして飲みます。レストランでは何も言わなければ、コーヒーも紅茶もジュースも、全て甘~く砂糖入りで出てきます。ダイエット・低カロリーが主流の日本では考えられない!とんでもない量の糖分を摂取しているのではないか、と、時々不安になりますが、日本とは比べ物にならないほど汗をかき、カロリーを消費しているので、きっと丁度バランスが取れているはず!と、自分に言い聞かせて、日々甘いもの摂取を続けるナビです。

宗教行事の「お供え物」として発達したバリのスイーツ

さて、バリのスイーツ、元々宗教行事で必須の「お供え物」として発達してきました。
バリ・ヒンドゥー教では、神々に捧げる供物は、全て「フル・コース」になっています。
まずメインの肉(鶏肉)、バリ島を代表する農作物である、恵みの米(ご飯)、デザートである果物、そしてお菓子。いずれも保存がきくように、果物以外は必ず加熱してあります。お菓子は主に原料が米粉で、普通の米、もち米、黒米、など種類も豊富。大抵は油で揚げますが、お供え物をする直前に、蒸したりして団子状にしたてるものもあります。
そして、お菓子に欠かせないのが、南の島ならではの、椰子類。ココナツ・フレーク、グラ・メラ(椰子砂糖)、サンタン(ココナツ・ミルク)、それにバナナ、ジャック・フルーツの実、などがトッピングや味付けによく使われます。

毎日、どこかで祭礼や儀式が行われているバリ島ですので、お供え物用のお菓子は、市場や村のワルン(よろず雑貨屋)やスーパーマーケットで毎日販売されています。
お供え物とは別に、日常的に、小腹が空いたときに手軽に買えるお菓子も、同じようにワルンや、朝の市場、スーパーマーケット外のお菓子コーナー、また、バイクや自転車などに簡単な器具とお菓子を積んだ、移動式で販売する売り子もよく見かけます。

バリ島スイーツのご紹介!

さてそれでは、街のスタンドやスーパー・マーケット、市場などでよく見かける、バリ島でよく食べられているお手軽スイーツをご紹介しましょう。ABC順にご紹介していきます。

Apem/アッパム
お供え物用に華やかに色づけされた、カップ・ケーキです。これは味と言うよりも、見た目が美しいことが第一条件ですので、目の覚めるような色がついている事があります。味は、「甘い!」苦いコーヒーや、渋いお茶などに合いそうな甘さです。大きさにもよりますが一個1000ルピア~2000ルピア。

Batu Durian/バトゥ・ドゥリアン
バトゥ・ドゥリアン、とは「ドゥリアンの種」という意味ですが、見た目がそのまま名前になったようです。揚げ餅の一種で表面に砂糖がかかっており、中にはバナナやジャックフルーツが入っています。1パック1500ルピア。

Bubur Injin/ブブール・インジン
黒もち米の甘いおかゆ。甘くトロリと炊き込んだものに、サンタン(ココナツ・ミルク)がかかっています。腹持ちのいい甘いものです。ローカルなスタンドでも売っていますし、観光客向けのレストランなどでも食べられます。レストランでは、アイスクリームが乗っている事も。レストランでは2万ルピア以上しますが、「カキ・リマ」と呼ばれる屋台では2000~5000ルピア。

Bubur Kacang Hijau/ブブール・カチャン・ヒジョー
緑豆の甘いおかゆ。ちょっと強引かもしれませんが、インドネシア版ぜんざい、と言ってもいいでしょう。白米少々と、緑豆を生姜と一緒に甘く炊き込んだものに、サンタン(ココナツ・ミルク)や、タピオカ、バナナやジャック・フルーツなどの果物片が入っています。

パサール(市場)や、バイクで行商しているようなローカル向けの売店でテイクアウトすると、ビニール袋に入れられます。この場合は一袋幾ら、ではなく、「1000ルピア分」とか「2000ルピア分」と、量り売りで買います。1人分だと2000ルピア~3000ルピアで十分な量ですよ!

写真の一袋は、パサール(市場)の外で買ったもので一袋2000ルピア。

Dodor/ドドール
もち米、とサンタン(ココナツ・ミルク)で作る、甘い甘いお菓子。羊羹のような、ヌガーのような、団子のような、不思議な食感です。キャンディーのように一つずつきれいに包まれていて、一見ソーセージのようです。

Es Buah/エス・ブア
エスは氷で、ブアは果物のこと。インドネシア版かき氷。各種果物に、氷、コンデンスミルク、シロップ、時々チョコレートがかかったデザートで、暑い日にはやっぱり食べたくなる一品。

1人分2000ルピア~5000ルピア。レストランで食べると1万ルピア~2万ルピアくらいが相場

Es Campur/エス・チャンプル
上記のエス・ブアに、タピオカやゼリーやナタデ・ココなどが入ったもの。
1人分2000ルピア~5000ルピア。レストランで食べると1万ルピア~2万ルピアくらいが相場

Es Teler/エス・テレール
アボガドと、ココナツの実の、白い果肉がたっぷりと入っているのが特徴。そこにナタデ・ココや、ジャック・フルーツの果実が入っており、コンデンス・ミルク、シロップ、蜂蜜などがかかった一品。「テレール」とは、酔う、という意味で、酔っちゃうくらい癖になるおいしさ、というネーミング。

Jagung/ジャグン
ジャグンはトウモロコシのこと。こちらでは茹でたものに、甘く味付けして、上にココナツ・フレークをかけたものを好んで食べます。余談ですが、日本の焼きトウモロコシと同じようなものがこちらもよく売れていて、砂糖醤油に青唐辛子、バターを塗りつけた甘辛い焼きトウモロコシを売りに、海辺や縁日のときには自転車やバイクで移動の屋台が出現します。1パック1500ルピア。

Jaja Campur/ジャジョー・チャンプル
ジャジョーとは、バリ語でお菓子、チャンプルとはミックスを意味し、色んなお菓子の盛り合わせ、を意味します。こちらがバリのお菓子を代表するもの、と言えるかもしれません。色々なお菓子(クロポン、ジャジョー・サグ、ピサン・ライ、ラッラッなど)を少しずつ、好きな量だけ取り分けた上に、ココナツ・フレークと,グラ・メラと呼ばれる椰子砂糖シロップをかけたもの。

バリの結婚式など、招待客を呼んで行われるような催しものには、必ずこのジャジョー・チャンプルと飲み物が、招待客にふるまわれます。

パサール(市場)で買うと、おばちゃんが各種色々取り分けてくれて、その場で紙に包んでくれます。スーパーなどの出来あいの場合は、きれいにパッケージされたものが売られています。一包み2000ルピア。

Jaja Matahari/ジャジョー・マタハリ
マタハリとは太陽のことで、太陽を象った、お供え物用のお菓子です。このお菓子はマタハリの「型」があって、そこにお菓子のタネをつけて、高温で揚げます。パリッとした食感で優しい甘さです。
一個1000ルピア~2000ルピア。

Kacang/カチャン
カチャン、とは豆の事ですが、インドネシアの人々も、ナッツ類をよく食べます。炒めたもの、揚げたもの、衣をつけてクルプッと呼ばれるせんべい状にしたもの。ちょっと小腹が空いたときに、大人も子供もよく豆類のお菓子をポリポリやっています。
大きさによりますが、たいていのワルン(小さなよろずや、駄菓子屋)や食堂で買うことが出来、小さい袋だと500ルピアからあります。

Klepon/クロポン
クロポンは、大人も子供も大好きな、団子状のお菓子。緑色の団子の中にはグラ・メラ(椰子砂糖シロップ)が入っており、噛んだ瞬間、そのシロップがぷちゅっ!と飛び出す食感が楽しいお菓子です。中途半端に千切ったりすると、シロップが飛び散りますので注意!
1パック1500ルピア。

Kue Bolu/クエ・ボル
スポンジ・ケーキのことで、お供え物に使われます。これはホールで買い、家で切り分けてお供え物に使われるのですが、素材も小麦粉、米粉、もち米粉、など様々で、牛乳や卵を使用するとあまり日持ちしないので、バターとふくらし粉(もしくはスプライト)などで作られます。チョコレートやチーズ、バタークリームでデコレーションされ、時間に余裕があると、一般に家で作られることが多いです。
大きさによりますが、1ホール1万5000ルピア~3万ルピア。

Kue Bundu/クエ・ブンドゥ
クエ、とはインドネシア語で「お菓子」のことです。クエ・ブンドゥは、ココナツフレークを薄くクレープ状にし、ココナツ・フレークとグラ・メラを包んだもの。
1パック2000ルピア。

Kue Injin/クエ・インジン
黒米を蒸して、グラ・メラ(椰子砂糖シロップ)をかけたもの。1パック1500ルピア。

Kue Kuping/クエ・クピン
クピン、とは「耳」のことで、形が耳の形に似ていることからこの名前がついたそうです。1袋1000ルピア。

Kue Mangkok/クエ・マンコッ
カップ・ケーキの事で、先に紹介したアッパムと同じです。1個1000ルピア。

Kue Sagu/クエ・サグ 
これは、ゼリーのような食感のお菓子で、グラ・メラ(椰子砂糖)の原料となる「アレン(砂糖椰子)」の樹液から作られるそうです。
パッケージされたお菓子には、大抵、グラ・メラ(椰子砂糖シロップ)が小袋に入っており、椰子の葉っぱがついてきますが、これはスプーン代わりに使います。
1パック1000ルピア。

Kue Ketan/ククス・クタン
ククスとは蒸す、クタンはもち米のこと。もち米をやや固めに蒸したものにグラ・メラで味付け・色づけしたものに、ココナツ・フレークがかかっています。
1パック1500ルピア。

Lak-lak/ラッラッ
まるでたこ焼きのような形です。パンダンという植物で緑に色づけされた小麦粉をタコ焼き機のような鉄板で焼き、その上にココナツ・フレーク、グラ・メラ(椰子砂糖シロップ)をかけて出来上がり。
1000ルピア~2000ルピア。

Lesoras/レソラス
ジャガイモ、にんじんなどの野菜を包んで揚げたもの。お菓子と言うより、スナックですが、ちょっと小腹が空いたときに、こういう揚げものをよくつまみます。
1パック1500ルピア。

Lumpia/ルンピア
ルンピアは春巻きの事で、インドネシアではポピュラーなスナックです。具は野菜、春雨など。チャべと呼ばれる辛い青唐辛子を少しずつ齧りながら食べるのが一般的な食べ方です。どこで買っても必ず青唐辛子がついてきますので、いきなりそれを全部食べるとお口が火事になりますので注意!
1パック1500ルピア。

Mochi/モチ
ゴマ付き団子と、薄い餅皮団子。中の餡は小豆、もしくは緑豆、もしくはさつま芋餡、もしくはココナッツ・フレークのグラ・メラ和え。この「モチ」は、日本名の「餅」からきていると思われます。
1パック3500ルピア。

Pisang Goreng/ピサン・ゴレン
ピサンはバナナ、ゴレンは揚げる、という意味で、ピサン・ゴレンは、インドネシアを代表すると言ってもよいスナック菓子。夕方になると出る屋台で、人々はこういう、「ゴレンガン 揚げもの」のスナックをよく買います。
レストランで食べるとアイスクリームやチョコレートがトッピングされていて2万ルピア以上しますが、「カキ・リマ」と呼ばれる屋台で買うと5~6個で3000ルピア。

Pisang Rai/ピサン・ライ
これも、よく食べられるお菓子。家でも簡単に作れるので、祭礼や儀式のあと、大量のお下がりのバナナを消費するのに、毎日ピサン・ライが作られる事もあります。
小麦粉をまぶしたバナナを、茹でます。衣が餅状に固まったところでザルに上げ、ココナツ・フレーク、グラ・メラをかけて頂きます。または単純に、衣に砂糖、塩を入れて甘くしておいて、ココナツ・フレークだけまぶして食べることも。

Pie Susu/パイ・スス
なんだか中華っぽいお菓子です。クッキー・タルト。1パック1000ルピア。

Singkong/シンコン
いわゆる、さつま芋をふかした(茹でた)ものに、ココナツ・フレーク。バナナがトッピングについています。さつま芋は世界共通のスイーツなんですね。
1個1000ルピア。

Sumping/スンピン
お供え物によく使われる、お米から作る団子のようなお菓子。家でもよく作られます。もち米を使って粘りを出したものもあれば、米粉だけで作るものも。団子の中身はグラ・メラ(椰子砂糖シロップ)や、バナナ、かぼちゃ、ジャック・フルーツなど。これは日持ちしませんので、作った日に食べてしまいます。

Tape/タぺ
タぺは、酒粕のようなものですが、もっと米粒が残った状態。こちらの地酒に「ブラム」というライス・ワインがありますが、ブラムは、このタぺの発酵して出る液体、つまり甘酒のようなもので、その酒粕(アルコール分はまだほとんどない状態)をお菓子として食べるのですが、ブラムもタぺも、宗教儀式やお供え物には欠かせないものです。発酵の状態によって微妙に味も変化するので、それもまた楽しみです。家でもよく作られます。

バリ人はジャジョー・クタンというお餅のようなお菓子に乗せて一緒に食べるのを好みます。1パック1500ルピア。

Gorengan/ゴレンガン
最後に、バリ島に限らずインドネシア全体でよく見る、屋台について少し紹介しましょう!
夕方から夜にかけてどこからともなく出没する「カキ・リマ」という屋台。「カキ・リマ」とは五本足の意味で、売り子の二本足と、三輪の屋台の合計の足の数が5本、ということからきています。つまり、人間が押して歩いて移動する方式の屋台のこと。
一般に「カキ・リマ」で買うことが出来るのが「ゴレンガン」という揚げもの、つまり天ぷら。有名なピサン・ゴレンなども、このゴレンガンの一種です。ピサン・ゴレンの他には、ルンピア、タフ・イシ(豆腐の中に野菜が入って揚げたもの)、さつま芋の天ぷら、テンペ・ゴレンなどがあります。大体、2~3個で1000ルピアという低価格。
ローカルっ子は夕方になると、家族や友人、または恋人同士で、この屋台が集まるちょっとした「センゴール=夜店」に揃って出かけます。ゴレンガンに関しては、別の機会に詳しくご紹介しますね!以上バリ島ナビでした、サンパイ・ジュンパ~!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-05-19

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